プロマネのたまご

仕事していて思ったことをつらつらと

あなたはなぜいつもレビューで怒られてしまうのか

せっかく頑張って作った資料なのにいざ上司へレビューに持っていったらボコボコに指摘されるって経験ないですか?これってスキルがつけば指摘されない資料が作れるのかといえばそんなことはないです。この記事ではまずはなんでいつもボコられてしまうのかを記載します。まずはこの言葉をいつも心の奥底に持っておきましょう!

レビューはいつもレビュアーが有利

こう思っておくだけで、幾分気が楽になります。決してあなたの能力が低いわけではないのです。

資料作成の際の3つのフェーズ

僕は資料作成には3つのフェーズがあると思っています。それがこれです。

  • 生み出す(まず10点の資料を作る)
  • 育てる(70点まで作る)
  • 仕上げる(100点に近づける)

育てるフェーズの中間レビューとかでボコられる人は生み出すフェーズの合意が甘いもしくは実力不足です。実力不足の場合はラッキーです。ロジカルシンキングやライティングを学ぶことでどんどんボコられなくなっていきますし、努力の結果が分かりやすいです。
逆に生み出すフェーズと仕上げるフェーズでボコられる人はまずは冒頭の呪文を唱えて気持ちを落ち着かせましょう

どんなにスキルが向上しても指摘が無くならないのはなぜか

実力がついてきても指摘が無くならない理由はフェーズ毎に異なります。結構当たり前なことが書いてあるなと思う方もいると思いますがここをしっかり認識することが大事なので「そうだよね!」って読んでもらえると嬉しいです。

生み出すフェーズの例

今日はあったかいものを食べよう!買い出しよろしく!

分かりました!(鍋だな)

(今夜はおでんかー!)

この会話やすれ違い、あり得ないと思いますか?ビジネス現場ではこのレベルのことがいっぱい起きています。そして鍋の具材を買ってきて怒られたり、最悪鍋作ってしまってから捨てられたりします。または文句言われながら食べられたりします。さらにたちが悪いのは多くの人は「あったかいもの」のイメージを持たずに依頼して、鍋を見てから「いや、おでん気分だったんだよなー」とか言い出しているんです。いや本当に。
これが指摘が無くならない理由その1です。だって依頼している側も答えを持っていないし、出来上がり見て決めているのだからそりゃ無くならないですよね。
ちなみに多分プライベートで上記の会話をするときは「それじゃおでんにします?」くらい聞くと思うんですよね。なのになぜかビジネス現場だとそこを聞かずにいきなり資料作成に入る人が多いです。聞きましょうね。

仕上げるフェーズの例

いい感じの塩加減だ!美味しくできたぞ!

しょっぱいだろ!殺す気かー!

えぇ。。

また料理の例ですが、何が言いたいのかというと好みの味なんて人それぞれなんです。彼氏・彼女ならいざ知らず、上司の好みを当て続けるのは辛いものがあります。同じ料理なら分量を覚えておけば次からは上司好みの味付けができますが、多くのビジネス資料は過去と全く同じ資料は作らないので完全に味を当てに行くのは難しい。そして上司①の味付けを上司②も好きだとは限らないのです。
これが指摘が無くならない理由その2です。お前の好みなんて知ったことかというわけです。特に上司は育ってきた環境も違いますしね。あなたは異文化育ちの外国人の好みの味付けを1発で当てることができますか?
こちら私の場合、上司がこの辺りの指摘をし始めると「あー好みの世界に入ってきましたね♪」とか軽口を叩いて、少なくとも一般的な達成レベルはすでにクリアしていることを認識してもらうように誘導したりします。でも「好みじゃねーよ!」って怒る人もいると思うので軽口叩くときは注意しましょう。

まとめ

感の良い方は気がついたと思いますが、レビュアーって常に「後出し」なんですよね。

  • 生み出すフェーズは依頼者もイメージを持っていないことが多い。具体的なものを見てから文句を言う。
  • 仕上げるフェーズは各個人の好みが大きく影響する。みんなの一番好きな食べ物が異なるようにベストな資料も各個人で異なる。

後出しジャンケン野郎にジャンケンで勝つのは至難の業です。なので改めて。

レビューはいつもレビュアーが有利

こう思っておきましょう。それだけで自己肯定感をある程度保てますよ。
それでも毎回指摘されたりボコられるのは辛いですよね。やはりうまく立ち回る人といつも怒られている人はいるわけで。次回はどう行動すれば建設的なレビューの場になり、顧客や上司等のレビュアーから信頼が得られるのかについて書こうと思います。

それでは!

コミュニケーションはロジックツリーを意識しよう!

明日って晴れるかな?

晴れるらしいですよ!


これ、普通の会話ですよね?
この会話は誰でもできるのに、いざ仕事の場面だと、


明日って晴れるかな?

今の天気図からすると、西の方に低気圧があるのですが…

(いや、晴れるのか知りたいんだけど)


という会話をする人が意外と多いです。
イメージ湧きますか?そんな会話するわけないじゃんって方はこれならどうでしょうか。システム開発での進捗会議あるあるです。


今オンスケ?

それが今Bさんが担当している●●機能が想定よりロジックが複雑で…

(いや、オンスケか知りたいんだけど)


身に覚えのある方、もしくは自分ではなくてのこんな報告をしている場面を目撃したことのある方多いんじゃないでしょうか。
そこで本日は顧客への説明や上司への報告・質問への回答の際のやり取りをスムーズにするためにロジックツリーの考え方を使うといいですよって話を書きます。上司への報告がうまくいかないとか、なぜかいつも「要領を得ない」「結論はなんなの?」とか言われちゃうかたはぜひ一読いただきたいです。



ロジックツリーとは

きちんと説明すると本1冊書ける勢いなので、そこは専門書に譲るとして、ざっくりいうとロジカルシンキングを行う際にベースとなる考え方/ツールです。
何か1つのことを説明しようと思ったとき、結果の分析を行うとき等の原因の探し方や掘り下げ方を整理することができます。以下のようなものですね。

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ざっくり解説しておくと、

  • 結論に対して「なぜそう思うのか?(Why So?)」と自問して、原因を掘り下げる。
  • 掘り下げるときは「ダブりなく、抜け漏れなく(MECE)」を意識する。
  • ツリーができたら原因がきちんと結論にたどり着いているのか「つまり何が言いたいの?(So What?)」と自問して、説明できているか確認する。

と言った感じです。
これでピンとこなかった方はぜひ何か1冊ロジカルシンキングの書籍を読むことをオススメします。マジで思考の世界観が変わりますよ!

コミュニケーション相手がどの階層にいるのかを意識する

それでは最初の天気の話で考えてみましょう。今回は階層に意識を向けたいのでMECEは無視です。例えばこんな感じですよね?

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相手の知りたい階層から入っていくとうまくいくことが多いです。大体結論からですね笑
階層を順番に掘り下げていかないとコミュニケーションが成り立ちません。また相手の知りたい階層や知識レベルを考慮しないと無駄なコミュニケーションが発生します。天気聞かれて気圧配置の話をするのはやめましょう(笑)。悪い結論になっている場合や自分の苦労をわかってもらいたい時の報告の時は深い階層から積み上げていく報告を行う人が結構多いですが、基本的にはやめた方が良いですね。

相手もロジックツリーを持っている

自分の思考をロジックツリーで表せるようになったら、ぜひ挑戦して頂きたいことがあります。それはコミュニケーション相手の持つロジックツリーを想像することです。理論的には1つの課題に対する結論やロジックツリーは誰が作っても同じになるような気がしますが、実際には各々が持っている前提知識や考え方により同じロジックツリーにはなりません
大体頑固な人や結論ありきの人は不完全な(自分は完全だと思っている)ロジックツリーを持っていることが多いので「この人はこうSo What?を積み上げているはず」等を予測することにより、説明するときにどこの「Why So?」を掘り下げていくべきかを考えることができます。最初は当たらないと思いますが、徐々に精度を上げていくと「あいつは俺の考えをわかっている」という評価になり信頼を得られるようになると思います。難しいですけど、やる価値はあると思いますのでぜひ挑戦してみてください!


今回はコミュニケーションとロジックツリーについて書いてみました。
ロジカルシンキングの本は読んだけど何に使っていいのか分からない」って人がたまにいるので、そういう方もぜひご参考になれば嬉しいです。
では!

プロジェクトマネージャに必要な3つのスキル

こんにちは。「のん」と言います。
普段はIT系企業でプロジェクトマネージャとして働いています。普段チームのメンバや部下にアドバイスしたり、自分のボスからのコメントで気づきが得られたりしたことをもっとみんなで共有できたら、大きな志で言えば日本の経済がより効率的に生産性高く回るんじゃないかなと思ってブログを始めました。
ちょっとでも皆さんの普段のお仕事の役に立てる記事が書けたらなと思います。

ちなみに僕はこんな人です。

  • 一部上場の某大手IT企業でプロジェクトマネージャの30代男子。一応管理職です。
  • これまで関わった案件数は20案件弱。割と中小規模・短納期案件(3ヶ月〜24ヶ月)が多くて、マネジメント人数は10人〜100人の間。
  • ポータブルスキルで働くことが多く、全く業務を知らない問題プロジェクトの立て直し等、専門知識外の案件を担うこと多し。


記念すべき(笑)第1回は、プロジェクトマネージャ(以下、PM)に必要なスキルです。
今後PMを目指す方やすでにチームを率いている方々に、細かいテクニックよりも先にぜひ身につけて(もしくは引き続き向上していって)頂けたらなと思うものを挙げてみます。僕も引き続き修行中です。

PMに必要なスキル

詳しいことは世の中の書籍に色々書いていると思うので(笑)、ここでは僕の私見100%で書いていきます。
仕事紹介や面接の時にも「PMってどういう能力が求められるんですか?」ってたまに聞かれるのですが、僕が思うにこれといった特殊スキルは要らない職種だなと思っています。でもイケてるPMとイケてないPMがいることは確かで、その違いって特殊スキルではなくて、ビジネスマンとしての基礎スキルのレベルの違いにあることがほとんどです。
では、どんな基礎スキルで差が付くかというと、僕は以下3つだと思っています。

PMに必要な3つのスキル・その理由

この3つを挙げた理由を説明しますね。

ロジカルシンキング

ものを考えたり、報告やプレゼンをする際などにも必要となる必須スキルですね。なぜあえてPMで必要と書いているのかと言うと、PMって基本的にはメンバの方が専門性が高いんですよね。必要なスキルのあるメンバを集めてチームを作っているので当然です。
その専門性の高いメンバから相談がくる。いやあなたの方が詳しいでしょという相談や苦渋の決断を迫られる相談が山ほど。そんな時にその場の感情に流されず、論理的な判断を下していくことがとても大事になってきます。判断根拠が明確になるとメンバからの信頼性も高くなります。僕は自分の部下には「再現性のある判断を下そう」と言っています。

コミュニケーション

PMの仕事の半分は調整です。立派な計画を立てても顧客やメンバが納得してくれないと意味がないのです。そして立派な計画なら納得してくれるわけでない。みんな人間なので色々な感情や利害関係が出てきます。そこを各ステークホルダとコミュニケーションを取って調整していくことはとても大切な仕事になります。
ただ、コミュニケーション能力をいきなり高くしろって難しいですよね。なので僕はまずはロジカルシンキングからスキルアップを図ることをオススメしています。こちらの方が身につきやすいですし、考え方がしっかりしている人って印象があるだけで、コミュニケーション上の助けにもなります。

メンタリティ

これはPMと言わずチームを指揮する立場であれば致し方ないところなのですが、いざプロジェクトが開始されると基本的に「無理難題な相談」が多数降りかかってきます。問題が発生しなければ担当者はそのまま進められるので、PMに相談が来るときは苦しい時なるのは当たり前なのですが、「おいおい、これどうすりゃいいんだよ。。」という課題に対して1つづつ解決策を提示してチームを導いていくことが必要なので、正直かなりストレスがかかります。そういう状況やストレスとどううまく付き合っていけるかが大事ですね。


本日はこの辺りで。
このあたりのスキルを獲得するのに僕が参考にした書籍等も今後紹介していければと思います。

それでは!